2021年7月
映画
ゴジラvsコング
ハリウッドゴジラの最新作。観てよかった。面白かった。
相変わらずシナリオは下らなかったが、前作のKoMと比較してB級映画としてちゃんとまとまっていた印象。個人的には陰謀論者のYouTuberとそれに傾倒する学生というあからさまな愚か者陣営がいたのに、そこはあくまでアクセントとして他で物語を進めていたところがかなり良かったと思う。その陣営にツッコミ要員のオタクがいたのもストレスなく観られた要因になっていた。
最初と最後にコングのモーニングルーティーンを挟む映画があるか?エヴァ2号機。無人戦闘機爆弾。死ぬために出てきたキャラが全部死んだ。レンセリザワの扱いに笑った。メカゴジラめちゃめちゃかっこいい。光る!鳴る!DXコングの斧。仮面ライダーオーズの最終回。コングが愛らしくなってきた。
100日間生きたワニ
クソ映画を観るつもりで1900円払ったが、この企画から出てくるものとしては大正解の映画だったと思う。前半は原作のダイジェストで後半はワニが死んでから100日後からの話。新キャラのカエルとの関係の中でワニの喪失から立ち直っていく。60分で丁度いい。
後半で好きなシーンが2つ。思い出のバスケコートで上司が「死んでもやれよ!」的なことを言っているのを黙って見ているモグラのシーンと、ネズミがカエルを見ている最後のシーン。モグラは上司にキレないしネズミはカエルにワニの姿を重ねない。残された人たちには続いていく生活があって、新しい人間関係の中で親しい人の死と折り合いをつけていく様子が描かれていた。原作と真摯に向き合った結果なのでは?
あと中村倫也の演技が良かったです。
竜とそばかすの姫
細田守監督の新作。細田守映画には苦手意識があったんだけど、観ずに苦手というには勿体ないくらい順当に面白い。頑張って自分で立って、自分を変える物語は結局面白いのだ。
幼馴染の忍くんと親友のヒロちゃんの対比が良かった。基本的にどちらも主人公のすずのことを気にかけているんだけど、「傷ついてほしくない、無理してほしくない」というスタンスのヒロちゃんと、「見守っているから辛くても頑張れ」というスタンスの忍くん。後者が選ばれるのは映画の展開上そうという気もするけど最近のトレンドも感じる。
人間や現代社会を露悪的に描くのに容赦がない。ヒロちゃんもそういう大衆の一部だという演出が辛い。使い古されたメッセージではあるけど、こういう社会を形成しているのは極悪人というわけではないということか。そもそも嫌な感じの正義集団が善とか悪とか言うので善悪の概念が曖昧になっている。彼らの元からスポンサーが離れていくシーンも権力の凋落というよりはもっと上のレイヤーの醜さを表しているように感じた。芸能人が炎上した時みたいな。
あと、これは純粋な読解力不足案件みたいで辛いんだけど、舞台が限界集落だったのはなぜだったんだろう。最後に高知から東京に飛んでいくための舞台装置以上の意味があったんだろうか。結構限界さが描写されてた気がする気がするけど、それだけのための舞台として田舎を突かれたんだとしたらあまり良い気はしないな。
Fate/Grand Order -冠位時間神殿ソロモン-
終局特異点の映画。面白かった。終局特異点って面白かったですよね。それです。
個人的に評価したいのはちゃんとマシュとドクターの話をする映画でありながら、藤丸くんが邪魔をしないだけじゃなくいい味を出していたところ。これは原作からそうだったかもしれないんだけど、行動原理を「自分しかいないから必死でやる」に一貫させていて、それをカルデアの境遇に重ねているところとかお洒落だったんじゃない。
想像より良い出来だったので言いたいこともいくつかある。
- 前半のジャンヌの口上のシーンだけでも作画に力を入れてほしかった
- サーヴァントが全然喋らんシーンに予算とスケジュールの限界を感じる
- 藤丸立香お前だけは生存を諦めるな
TVアニメ
魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~
あらすじはタイトルの通り。美味しいジャンクフード。
決め台詞とか処刑用BGMとか、そういうお約束の展開は安心感があって良い。本当にストレスなく見られるアニメだった。
ゲーム
ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD
Wii時代にやらなかったので。面白かったし、ゼルダ史としてこのシナリオが読めたのは良かった。ゼルダが可愛い。
一方でゲーム全体としてはあんまり好きじゃないかもしれない。序盤は順当に面白かったが、後半に差し掛かるに従って特に移動とかの面で作業感が強くなる。スーパーマリオギャラクシーをやった時と似たような感想で、面白いものにアクセスするために継続的な作業を要求される感じがイマイチかも。
本
プロとしてのOracleアーキテクチャ入門 第2版
本当に初学者なので要素ごとの関連を示す図表が多めでありがたかった。アーキテクチャの基礎が分かる良い本だったと思う。
副次的にではあるけどずっとなあなあでやってきたトランザクションに関する理解が得られた。やっとSpringのトランザクション管理のドキュメントを読んで理解できそう。
マルチテナント周りの話がほとんどなかったのが残念。レビューを見る限りではここまで触れられてないとは分からなかった。とはいえOracleのリリースコメントとかなんとなく読めそうな感じにはなっているので一旦はこれで良いかもしれない。
UIデザインの教科書[新版] マルチデバイス時代のインターフェース設計
インタラクションコストという概念を得たのが収穫。「インタラクションコストを下げる」とは「簡単に操作出来るようにする」と言っているだけではあるんだけど、個人的にはそれが具体的に言語化されていることに意味があった。PC、モバイル端末、TVの各デバイスの特性と、特性に対して適切な画面の作り方が説明されていてわかりやすい。デザインは本業ではないけど、これくらいの知識を持っていると役に立ちそうな感じ。
まとめ
なんか初学者向けの本ばっかり読んでいる気がするので、そろそろ腰を据えて中級者以上向けの本が読めるようになりたい。